
| 【2】CDを使えばすぐに上達する見事な宣伝文句 |
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| 2009年 8月 24日(月曜日) 17:50 |
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では本題に入って、CDを使えば本当に英会話が上手になるのだろうか。ここで、あらゆる英会話CE教材を発行している出版社アルクのCDを「悪意なく」考えてみよう。なぜ、アルクを取り上げるかというと、同社はリスニング、スピーキング、ライティングすべての教材を製作し、かつCDとして販売しているので、サンプルとして吟味するには格好だからという理由にすぎない。 アルクは雑誌や本とCDを組み合わせた販売方法をうまく連携させ、この10数年売り上げを伸ばしてきた英語教材の出版社である。雑誌と対をなしているのが例の「ヒアリングマラソン」の通信講座で、別の雑誌ですがその対をなしているのが「スピーキングマラソン」の通信講座という具合にきちんと分けてある。なぜか同社の教材にはマラソンと名のつくものが多いが、問題はそのコンセプトである。
マラソンからイメージされるものは忍耐と持続性であろう。語学学習が人気のある日本人にはぴったりのネーミングであった。苦しくても走りぬくことに無上の喜びを見いだすマラソン、完走したあとの達成感は得も言われぬ爽快なものだという。しかし、一般の人がマラソンを走りぬくのは至難の業であることを忘れていないだろうか。特に「ヒアリングマラソン」には現実性という点で問題があると言わざるを得ない。
この「ヒアマラ」は一年間で千時間の聞き取りをするもの。千時間聞くと「聞きました」という修了証をもらえる仕組み。もらったからといって別にTOEICのような社会性があるわけではない。年間千時間を単純に計算しても、一日約3時間弱聞き取りを続けなくてはならない。これが実際の参加者から聞くと現実離れした時間設定だという意見があちらこちらから聞こえてくる。毎日3時間は無理だというのである。
「ヒアマラ」に入会すると毎月「なんとかジャーナル」が「無料」で送られてくる。そして60分CDが毎月2本送られてくる。これが教材のすべてである。年間で24本のCDと雑誌が12冊。これっきりだ。CDの制作原価はたかが知れている。参加すれば年間で約六万以上かかる。前払いが原則だから、セット売りのケースとほぼ同じだと考えていい。
以前「日経」の雑誌で臨時増刊号が「1,000時間という数字は何ら教育的な根拠はない」と厳しい判定を下されている。よく考えてみれば、一日に3時間もの時間を英語の聞き取りだけのために費やせる日本人が、広告で大きく歌っているほど実際にいるのか甚だ疑問なのである。「完走した○○さんです」などと顔写真入りで宣伝しているが、何時間きいたかはあくまでも自己申告である。
発行元はそれを信じて「完走」の認定をするというシステムになっているので、嘘を言っても分からないし、チェックもできない。なかには「インチキもいるのではないか」という関係者も少なからずいる。しかも、毎月送られてくるテープを毎月聞くわけにはいかないし、かといって同社が有名人とのインタビューCDを別に聞きたければ、実質で購入することになり、さらにお金がかかることになる。
会員になって送ってくるCDは年間60分CDが24本である。要するに24時間分しか送ってこない。残りの968時間分については自分なりに素材を見つけることになるが、かりに同社保有のインタビューCDを実費で買うとなると相当な金額になる。60分CDを976本を買わなくてはいけなくなるのだ。有名人のインタビューCDの実費は500円なので、大真面目に976本ものCDを買ったら976時間分として50万円弱というとんでもない金額が必要になり、入会金の約6万円などとは比べものにならないほど高い買い物になってしまう。CDだけで完走した人はいったい何本のCDを聞いたのか考えると空恐ろしい話だ。 |
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