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【1】CD英語教材・CD学習は損か得か PDF 印刷 Eメール
2009年 8月 24日(月曜日) 17:39
 

「儲かるんだな、これが!」という声がするCDDVD英語教材の出版社


「イングリッシュアドベンチャー」「スピードラーニング」「ヒアリングマラソン」「家出のドリッピー」などというCD教材の広告がそれこそあふれんばかりにあちこちの新聞、テレビ、雑誌に出ている。最近では10代の人気プロゴルファー「石川遼選手」を使ってテレビコマーシャルをしている点だ。これは最近のことで以前にはなかったことだ。2007年まで大手英会話スクールが活字の広告より明らかにテレビ中心の広告に走っているのだが、2008年からパッタリ見なくなった。そのかわりに「スピードラーニング」がテレビコマーシャルを始めたのだが、それはなぜだろうか。英会話上達を目指す人なら英会話スクールにしようか。それともCDで自分で勉強しようかと迷うところだ。

 

CDというものは高いものだと信じ込んでいる人がいる、というよりほとんどの人がそうだと思っている節が見られる。CDの販売値段にはピンからキリまであるのは言うまでもないが、ここではその制作原価を現場から調べてみた。たとえば、ここに定価5万円の英会話CDのセットがあるとする。申し訳程度のうすっぺらいテキストがついているのが普通だ。そしてCDの本数は60CD10枚もあれば大サービスだろう。テキストがつくのは当たり前だから1本当たりで計算すると5000円となる。現代ではモノは大量に作れば作るほど制作原価は低くなる。CDでも同じことが言える。かりにこれを1万セット作ったとしよう。全部、売ればしめて5億円。

 

結論から言うと、「儲かるんだな、これが!」というセリフが聞こえてきそうなくらいのCDの制作コストは安い。しかも、テレビなどで莫大な広告費を使うより、あちこちの活字媒体に手広くマメに広告を打ったほうが広告コストの割に繰り返しの効果がジワジワと効いていいという。

 

この程度の本数だと、ネイティブ出演ギャラやスタジオ使用料一切合財計算に入れても、1本当たりの制作原価は150円から170円くらいで済む。1セット10本のCDとして、セット当たりの総制作原価はたかだか1500円から1700円である。これにテキストやら「立派な」箱を用意したとしても、2000円もあれば1セット出来上がりとなるのだ。10万セット作れば原価はさらに安くなっていく仕組みである。

 

では5万円マイナス2000円の残り、4万8000円はいったい何だということになる。中身はどれをとっても似たりよったりでそれほどの差はない。48000円は儲けである。1万セットを売りつくせば、4億8000万円が儲けという勘定だ。これほどオイシイ商売はなかろう。いつまでたってもCDにしがみついている英語教材があるのはこのためだ。ただCDだから聞くだけではもネイティブスピーカーとまともに会話をすることはできないと付け加えておこう。

 

最近ではCDだけではなく、DVDを英会話教材として売り出している教材会社もずいぶん増えた。また、CDIというハイテク機器を家電メーカーと共同製作したり、ブルーレイを応用した語学教材も出てくるものと思われる。ハイテク機器を使わなくてはならないソフトは機会の値段が意外に高く、結構な出費になる。どちらかというとCDが相変わらず語学教材の主流であることにここ10年以上変わりはない。

 

さて、買う人はCD教材がそんなに安く出来上がるものだとは夢にも思っていないから何の疑いもなくお金を払っていく。しかも、どういうわけか、とびきり安い値段でCD教材を売り出すところがないのも不思議な話ではある。値段を下げるとかえって内容が粗悪であるとして売れないからだという。くだらないとは思うが、「英会話CDは高いのだ」という先入観を最初に植え付けてごっそり稼いだ悪い人間がいたのだろう。

 

どのくらい高い買い物をしているかを例えて言うなら、CD教材は1セットを25人ぐらいが共同で1セット買って、それを著作権法に引っかからないような理由をつけてコピーして初めて原価に近いコストで勉強できるようになる。それではCDの発行元としては商売あがったりになってしまうだろうから、「コピーを禁ず」などと必ずどこかに印刷しているのである。

 
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